額装事例紹介:アルフォンス・ミュシャ『四季』
ミュシャ『四季』の額装
今回は、展示会で使用されるミュシャの作品『四季』の額装を行わせていただきました。アルフォンス・ミュシャは、花や宝石など様々な概念を女性の姿で表現することで有名で、アールヌーヴォーを代表する人物の一人です。今回はその中でも四季をテーマに描かれた4つの作品を額装しています。
額装内容
フレーム:
8209/アンティークゴールド
額裏内寸:
918×505mm
マット:
スエード調マット/クリーム+面金(古代金)
中抜きサイズ:
約700×300mm
前面板:
UVカットアクリル
その他加工:
ドロ足7mm、縁裏青紙加工
額装費用:約5万円/1枚
フレーム
今回使用したフレームは『8209/アンティークゴールド』というフレームです。このフレームの特徴は、華やかで品のあるデザインで、今回のような絵画にはピッタリのアンティークフレームとなっています。フレームの幅は56mmと比較的幅広の部類に入るものですが、今回の作品の大きさも比較的大きいため、主張しすぎず、見劣りもしないちょうど良いサイズ感で、作品とのバランスを考えるとベストなサイズ感だと言えます。
また、フレームの素材は樹脂製となっているため、見た目の重厚感を十分に残しつつ、大きな作品のデメリットである重量を軽減できるフレームです。
カラーマット
マットは布張りマットを使用しているため高級感にあふれ、作品をより特別なものに感じさせてくれます。中抜き(窓抜き部分)の縁には、面金(プロフィール)を使用しているため、作品とマットの境界を明確にし、全体的な体裁を整えるとともに、作品にあった華やかさを演出することができます。
前面板
前面はUVカットカットアクリルを使用しています。アクリルはその素材の性質上紫外線を軽減する機能を持ちますが、UVカットアクリルはアクリルの紫外線カット機能を向上させたものになります。UVカットアクリルのUVカット率は97%までになりますので、直射日光を浴びないような場所であればさほど紫外線の影響をほとんど受けず、作品の劣化を防止に役立ちます。
その他の加工
- ドロ足加工
ドロ足加工とは額縁の深さを増す加工のことで、作品に厚みがある場合や額装の方法によっては額縁の深さが足りない、といったことが起きますので、そうした場合、フレームの裏面に木材を付け深さを増すということを行います。これがドロ足加工というものになります。 - 縁裏青紙加工
縁裏青紙加工は、フレームの裏面とドロ足部分を覆う形で青紙(緑色)を貼り付けていく加工になります。これによりフレームとドロ足による色の差異を無くし、側面や裏面を見ても綺麗な仕上がりになります。
最後に
今回は貴重な作品かつ展示品ということもあり、より慎重な作業が求められるものとなりましたが、最終的には作品と額縁がまとまりのある形でしっかりと仕上げることができました。
今回のようなミュシャの作品であったり、同じようなアールヌーボ調の作品には、おすすめの額装内容となっておりますので、もし少しでも気になった方は、今回使用したフレームやマットの購入ができる商品ページヘのリンクを掲載しておりますので、そちらをご覧いただけますと幸いです。
今回使用したフレームなどの販売ページはこちら
フレーム:
8209/アンティークゴールド
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マット:
布張り面金付きマット
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前面板:
UVカットアクリル
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当店では様々な作品を日々額装しております。もし、額装をしたい作品があれば、ぜひ額縁専門店ないとうへご相談いただければ嬉しく思います。最後までお読みいただきありがとうございます。